被害妄想という言葉は、日常生活で軽く使われることがあります。

そうした場合では、本人や周りの人の生活にも大して問題とはなりません。

それほど被害妄想を起こす頻度が高くないか、どうでもいい事について考え違いをしている、くらいのことなのです。

人間には、自分の考えや信念を確かめようとする傾向があります。

逆に言えば、自分の考えや信念が間違っている理由はあまり探しません。

このことは、心理学の実験結果からも度々指摘されていて、そうした人間心理の傾向は被害妄想へ発展する可能性を秘めています。

一方で、被害妄想の程度が甚だしく、本人や周囲の人たちの日常生活の妨げとなってしまうようなこともあります。

そうした場合には、心の病が原因となっていることがあります。

統合失調症の代表的な症状に妄想があり、もちろん被害妄想もその中に含まれます。

また、認知症の症状の一つとしても被害妄想が現れることがあります。

自分がどこかへ置いた物を忘れてしまい、誰かに盗まれたと考える、というような症状が代表的な例です。

その他にも、妄想性人格障害という病気もあります。

周囲の人から見ても明らかに常軌を逸しており、本人も被害妄想が原因で日常生活をうまく送れないようなときには、医師への相談を検討しましょう。